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卒業論文3件、発表しました!

2025.01.30

卒業研究として、中澤瑠可「相互作用下での多肢選択行動の量子計算による求解」、中山凛空「平時活動シミュレーションのための移動軌跡データへの都市活動ラベリング~能登半島での実装~」、中嶋駿「半構造化表明選好調査手法の構築に向けたwebアプリの開発」の3件を発表しました。

LORE-FCの卒論1期目ということで、目安がない中、3人それぞれ個性ある研究となりました。
中澤さんの研究は、相互作用がある状況の予測シミュレーションはNP-hardのために困難という問題を、量子計算機で解くことに挑戦しました。量子計算適用事例がなかなか見当たらない中、計算方法、ペナルティパラメータの設定、解の厳密性の確認と丁寧に課題をクリアしていきました。D-waveでの計算実行回数は4325回(総実行時間は4.09分!)にも及びながらも、大半はTry&ErrorのErrorの部分ということで、研ぎ究めるという研究のプロセスをまさに体感した時間になったと思います。
中山さんの研究は、スマホのGPSデータを使って、アクティビティシミュレータを動かすにはどうしたらいいか、を考える研究でした。実際行ったことは地道なデータクレンジングの積み重ねといえますが、秘匿化や活動目的がないといったスマホGPSデータの課題を一つ一つクリアしていき、シミュレータのインプットとして活用し、能登半島への実装を行いました。能登半島地震での交通需要予測を目指す中、まだ道半ばではありますが、現地ボランティアにいったり、オープンデータを作ったり、ぎりぎりまでヒヤヒヤしたりといった苦労が結実した成果になったと思います。
中嶋さんの研究は、SP調査をインタビュー風にchatbotでやることを目指して、webアプリの開発を行いました。なにもない状況から、言語処理モデル、PHPとサーバ同期システムなどの開発を行い、研究室内デバッグ、学内実験を行い、開発したシステムの第一段階の評価までを行うことができました。LLMの登場によって、webシステムの可能性も大きく拡がる中、調査方法も変えていきたいという大いなる野望のもと、調査に耐えるシステムを作ること自体が困難なチャレンジでしたが、なんとか走りきることができました。

うまくいったことも、苦労したこともありましたが、なにより、研究室全体で仲良く、刺激しあい、助け合いながら、無事終えられてよかったです。お疲れさまでした。

[写真はInstagramから]

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