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2024S-Seminar Summary / 2024Sゼミまとめ

2024.08.10

M1 2人、B4 3人+浦田で、春セメスター期間中のゼミを完走しました!

ゼミは、(1)理論ゼミ-離散選択モデル-、(2)理論ゼミ-待ち行列-、(3)理論ゼミ-アルゴリズム-、(4)論文ゼミ、(5)小田ゼミの大きく5つのパートに分けて、行いました。理論ゼミでは、本や論文を読んで、研究でこれから活かすための基礎理論を学びました。論文ゼミでは、それぞれの研究テーマに合った論文や書籍を割りあて、熟読し、研究の基盤を築きました。理論ゼミ・論文ゼミともに、自分で学んだ内容をパワポにまとめて発表し、ゼミの場で質問に答えることで、より学びを深めました。小田ゼミでは、冬ゼミの成果を精査し、現地での発表を行いました。地域の人がエビデンスから感じてもらえるか、何を問題と感じているかを体感することができました。

この学びや経験を、卒業研究や論文執筆に生かしていきたいと思います!(学生さんによる個々のパートのまとめは、後半に載せているので、ぜひそちらも一読ください!)

During the spring semester, we held seminars with two M1 students, three B4 students, and Dr. Urata. The seminars were divided into five main parts: (1) Theoretical Seminar – Discrete Choice Models, (2) Theoretical Seminar – Queuing Theory, (3) Theoretical Seminar – Algorithms, (4) Paper reading Seminar, and (5) Oda Seminar. In the theoretical seminars, we read books and papers to learn fundamental theories that will be useful in our research. In the paper seminar, each student was assigned papers or books related to their research topics, which they studied thoroughly to build a strong research foundation. For both the theoretical and paper seminars, students created presentations to summarize what they learned and presented them during the seminar, answering questions to deepen their understanding. In the Oda seminar, we refined the results from the winter seminar and presented them on-site, gaining insights into how the local community perceives our evidence and what issues they consider important.

(1)理論ゼミ-離散選択モデル

理論ゼミ-離散選択モデル編では「離散」とは何かという基本的なところからスタートしました。はじめは効用をベースにした考え方や分布について戸惑いながらも回を追うごとに理解が進みました。最終的には豊洲地区のプローブパーソンデータを用いた行動分析を2グループに分かれて取り組みました。ゼミで学んだ内容を振り返りながら、データの基礎分析をしたのち交通手段選択モデルのパラメータ推定を行いました。また、推定したモデルで政策シミュレーションを行いました。今年の9月に開催される”行動モデル夏の学校”で発表できるような結果にはなりませんでしたが、離散選択モデルの推定と分析についての全体的な流れを体験することができました。本番ではしっかりとした分析+シミュレーションが行えるよう引き続き力をつけていきたいと思います。今回の理論ゼミは浦田研にとって4年生が発表する初めての場でした。他の人が分かるように伝えるにはどうすればよいのかを考えるよい機会になりました。(written by Riku Nakayama)

(2) 理論ゼミ-待ち行列

理論ゼミ-待ち行列編では、身近に存在する様々な待ち行列を抽象化して表現できる数学モデルについて学びました。まず、待ち行列理論でよく使われる待ち行列モデルの概要を述べ、モデルで用いる用語、モデルの表記法を解説しました。次いで、待ち行列モデルの性能評価指標と指標間の関係を理解しました。そして、到着過程について、到着間隔が基本的な分布関数である指数分布に従うポアソン過程およびポアソン過程の性質を学びました。最後、到着過程とサービス時間がそれぞれポアソン過程と指数分布で特徴づけられる待ち行列、出生死滅過程と呼ばれる確率過程について理解しました。待ち行列は日常生活のあらゆるところで見られ、交通や都市分野の研究においては、一見取るに足らないようで実は避けられないものです。待ち行列理論に関する学習を通じて、表面ではありますが、待ち行列理論の基本的な理解を確立し、それが将来の研究において重要な役割を果たすと考えています。(written by Miaoheng Wei)

(3) 理論ゼミ -アルゴリズム-

理論ゼミ-アルゴリズム編では、構造推定、ニューラルネットワーク、線形計画法、MSAについてのアルゴリズムを1人1つずつ担当し、発表しました。それぞれの研究テーマや理論ゼミで担当した内容への理解を深める機会となりました。研究全体ではさらっと適用されている個別のアルゴリズムに着目して学ぶことで、論文の要素一つ一つに丁寧な作りこみがされていることを知る機会になりました。同時に、このように細部にわたった検討の末に、既存理論や研究が構築されていることを知り、大変勉強になりました。(written by Junji Urata)

(4) 論文ゼミ

論文ゼミでは、それぞれの研究テーマに関連のある論文について発表しました。B4は中山が行動モデル系でアクティビティシミュレーターであるTokyoACTとTASHAについて、中嶋が自然言語処理系でSVMとTwitterデータ分析について、中澤が相互作用系で社会的相互作用とQUBOについて発表しました。M1は田村がメカニズムデザイン系でダイナミックプライシングについて、Weiがネットワーク配分系で静的ネットワーク配分について発表しました。ゼミでは論文の内容を学ぶとともに、それぞれの研究にどのように活かせるのかを議論できました。ゼミでの議論が、自身の研究について考え直すきっかけになりました。また、どの論文にも難しい内容が含まれていました。何も知らない聞き手に内容を理解してもらうために、どのように説明すればわかってもらえるのか、事前に考えることが重要だということを学べたと思います。また、説明のしかたを考えるときに自らの理解がより深まったと感じます。論文の内容はもちろんですが、プレゼンの面でも成長できた論文ゼミでした。論文ゼミを通して養った力を、それぞれの研究に活かしていきたいと思います。(written by Yusuke tamura)

(5) 小田ゼミ

LORE FC最初の外部での活動として、一般社団法人住まいと暮らしの相談ぷらっと(以下、すまぷら)と連携し、つくば市小田地域を対象とするフィールドワークを行いました。居住維持区域に指定されている小田地区の人々の生活の実態を明らかにし、多世代の生活基盤維持にむけて課題の具体化と地域の潜在ポテンシャル発見を目指しました。

4月18日にはTAMARIBARにて、すまぷら様と小田市民の方々の前で、分析した成果を発表しました。「小田地区の成り立ちとおでかけの特徴」についてB4の中嶋、中澤、中山、「空き家調査比較」についてM1の田村がそれぞれ調査・分析を行いました。小田地区の成り立ちについては、人口の推移を分析した他、筑波鉄道や国道の影響で居住区が広がった様子を可視化しました。おでかけ行動分析では、小田地区住民における食料品・日用品の買い物行動のエリアが大穂地区や研究学園周辺に偏っていることがアンケートの集計から明らかになり、その結果と似たような傾向がGPSログデータの分析からもみられました。 空き家調査では、つくば市とすまぷらの調査結果を比較し、居住区の変遷とともに分布の特徴を明らかにしました。

小田地区やすまぷらさんとの連携は続いており、小田地区いきいき会議への出席やイベントへの参加も行い、現在は北条、大穂、小田間の比較分析なども進行中です。小田での活動を通し、学生として外部の団体や地域と関わる一歩を踏み出したように思います。今後の研究でも、現実の社会にフィードバックするという意識を大切にしたいきたいです。(written by Ruka Nakazawa)

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